運動強度を設定する際に根拠や妥当性が重要ですが、カルボーネン法を知っていますか。
今回はカルボーネン法を用いて根拠のある運動負荷の設定方法をご紹介します。
どのように運動強度を設定していますか。
『患者さんが疲れたら運動を止める』といったように、感覚で運動負荷を調整していませんか。
今回は根拠に基づき運動負荷を心拍数で設定する方法をご紹介します。
運動負荷の設定方法とは?
運動負荷量を設定するのは難しいですよね。
特に学生さんは悩むと思います。
そんなときに役立つのがカルボーネン法です。
それでは詳しく見ていきましょう。
カルボーネン法とは?
カルボーネン法は目標心拍数を設定する方法になります。
計算式は以下の通りです。
目標心拍数=(予測最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数
このような計算式になります。
もう少しわかりやすくしてみましょう。
〜運動強度の設定〜
◯高齢者:40%(0.4)
◯中高年:50〜60%(0.5〜0.6)
◯若者 :50〜70%(0.5〜0.7)
これを踏まえ、実際に計算してみましょう。
【例題】目標心拍数は?
◯年齢:70歳
◯安静時心拍数:60回/分
※目標心拍数=(予測最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数
これを踏まえ計算しましょう。
◯予測最大心拍数 = 220 − 年齢
⇒ 220 − 70 = 150回
◯目標心拍数:(150—60)✕0.4+60=96回/分
96回/分がこの方にとっての目標心拍数です。
まずは運動時にこの心拍数を目標に行いましょう。
注意点として、この目標心拍数は患者さんによっては適応にならないケースもあります。
例えば既往歴で心臓の疾患がある場合、同じ96回/分であっても心機能が低下し負荷量としては強くなります。
既往歴や投薬状況などしっかりと抑え設定することが大切です。
まとめ
今回はカルボーネン法を用いての運動負荷量の設定についてご紹介しました。
運動負荷はとても重要であるため、注意しながら設定しましょう。
学生のみなさんは、このように根拠となるものを用いてレポートなどを作成するとよいです。