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疼痛評価の6つのポイントはこちら!NRSやVASも大活躍!【理学療法 実習】

疼痛(痛み)は理学療法評価のなかでとても重要な評価項目です。

今回ご紹介する6つのポイントを押さえることで、的確な疼痛の評価を行えるきっかけとなります。

 

特に整形外科疾患では痛みについてしっかりと考える事が重要であり、痛みの評価をしっかり行いましょう。

 

それでは痛みの評価のポイントについてご紹介します。

 

疼痛評価の6つのポイント

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痛みの評価は次の6つがポイントです。

 

〜6つのポイント〜  

 ①どこが痛いのか

 ②いつ痛いのか    

 ③どうしたら痛いのか   

 ④どんな痛みなのか    

 ⑤どのくらい痛いのか     

 ⑥歩容と機能を統合する

 

それでは一つずつみていきましょう

 

①どこが痛いのか

まずどこが痛いのかを把握しましょう。

患者さんにどこが痛いのか指をさしてもらいます。

 

ポイントは痛い部分を指でさしてもらうことです。

 

ほとんどの患者さんは痛い部分を手で擦るようにして教えてくれます。

痛みを評価する時に重要なのは痛みの場所を正確に知ることです。

そのため、手のひらではなく指先でさしてもらい、痛みの場所を正確に評価しましょう。

 

②いつ痛いのか

二つ目はいつ痛いのか評価します。

 

痛みが出現するのは、歩行なのか、起き上がりなのか、立ち上がりなのか、寝返りなのかなど、痛みが出現する動作を評価します。

 

③どうしたら痛いのか

2つ目でいつ痛いのか評価をしたら、次はどうすると痛みが出現するのか評価します。

 

例えば、歩行時に痛みが出現していたとしても、歩行時の立脚期なのか、遊脚期なのか評価が必要です。

さらにみていくと、立脚期の中でも立脚初期なのか中期なのか、初期のなかでもどうなると痛みが出現するのか確認することが重要です。

 

どんどん細かく見ていくようにしましょう。

 

④どのような痛みなのか

痛みの質もしっかりと確認しましょう。

 

まずはどのように痛みを感じるのか聞いてみましょう。

『突っ張るような痛み』

『体重が乗るとチクッとする』

『痛みってよりかは、重い感じがする』

など、患者さんは色々な言い方で表現されます。

 

この情報はとても重要なため、しっかりと頭に残しておきます。

 

患者さんの訴えから、痛みの原因である部位やなぜそこに痛みが出現しているのか、仮説を立てながら評価を行いましょう。

 

⑤どのくらい痛いのか

どのくらいの痛いのか毎日確認しましょう。

そうすることで1日1日の痛みの変化を追えます。

 

評価法として色々ありますが、臨床で使いやすいのが次の二つです。

簡便な痛みの評価法

 ①NRS

 ②VAS

 

NRSは患者さんに痛みの強さを聞く検査であり、0〜10の間で答えてもらいます。

0は全く痛くなく、10は今までで一番痛い痛みとしてもらい答えてももらいます。

例えば、痛みが6点といえば、NRS6となります。

 

VASは患者さんに痛みの強さを書いてもらう検査であり、10㎝の線の上に痛みの強さの線を引いてもらいます。

0が痛みなして10が最大の痛みと設定し、その間に痛みの強さの線を引いてもらいます。

例えば6㎝のところに線を引いたのであれば、痛みの強さは6となりVAS6になります。

 

⑥歩容と機能の統合

ここまで痛みの評価について5つのポイントをご説明してきました。

この5つのポイントを抑えつつ、同時に歩容も観察します。

 

歩容を観察しながら、なぜそのタイミングで痛みが出現したのか考えましょう。

歩容から痛みの原因を考えたら、次はROMやMMTなどの理学療法評価と統合し考えていきます。

 

”そもそも関節自体は動く範囲があるのか”

”カラダを支えるだけの筋力はあるのか”

”関節を動かすだけで痛みは出現するのか”

”関節を動かす分には痛くないが体重をかけると痛いのか”

”筋肉を伸ばすのは痛くないが収縮させると痛いのか”  

 

などなど、各理学療法評価から得た評価結果と歩行を統合し考えるようにしていきます。

 

しかし、歩容と理学療法評価を統合し考えることは難しいですよね。

簡単な例を一つ上げるとすれば、トレンデレンブルグ歩行をしている方がいたとします。

 

トレンデレンブルグ=中殿筋の筋力低下と学校では習うと思います。

しかし、実際はトレンデレンブルグ歩行が起こっているからといって中殿筋が筋力低下しているというわけではありません。

 

トレンデレンブルグ歩行の原因は色々あり、股関節の外転可動域が低下していても起こりますし、上半身重心のコントロールがうまく出来ていないことで起こることもあります。

 

中殿筋の筋力低下が起こっていればトレンデレンブルグ歩行は起こる可能性がありますが、トレンデレンブルグ歩行が起こっているからといって中殿筋が筋力低下しているとは限りません。

 

歩容からいくつも考えられる仮説を立て、理学療法評価に照らし合わせることがポイントです。

トレンデレンブルグ歩行の原因を評価するのでも、中殿筋の筋力以外に、股関節外転可動域の評価が必要であったり、上半身重心の評価をするのであれば、体幹の可動域や坐位での重心移動の評価など必要となります。

 

痛みの評価も同様で、歩容から痛みが起こる原因をいくつも考え、それを理学療法評価で原因を一つずつつぶし問題点を挙げていくのです。

 

まとめ

今回、痛みの評価について6つのポイントをご紹介してきました。

この6つのポイントは最低限押さえておくことであり、ここから更に深く掘り下げ痛みの原因を追求していくことが重要です。

 

痛みの原因分析は難しいため、何回も考え行いましょうね!

 

 

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